4月2日、丹沢の東側の「相州アルプス南尾根」を登ってきました。前日が気温20℃を超えたので、ヒルの活動にはそろそろ気を付けないといけない季節になってきました。特に丹沢の東側の低山は要注意ですね。
相州アルプス南尾根とは
「相州アルプス」という言い方はここ数年で知ったのですが、仏果山や経ヶ岳を歩くコースがそれにあたるようです。その南側にあるバリエーションルートにあたるのが南尾根となります。
赤い線で歩いたルートを描いていますが、ここには国土地理院の地図でも道が描かれていません。「東丹沢登山詳細図」に破線で描かれているのみです。整備はされていませんが、木が良い具合に伐採されていて、陽当たりの良い尾根歩きができます。
ほぼ歩きやすいところと言っても良いですが、最後に凄いところがあるのです。
どうアクセスするのか
相州アルプス南尾根を登るには、小田急線本厚木駅から神奈中バスで「宮ケ瀬」行きに乗り、「御門橋」バス停で下車します。バスの所要時間は約30分、ICカード使用で398円です。
バスを降りたらバスが走ってきた方向へ歩きます。
道路沿いにピンク色の家があるので、その手前を「ヘヴン」方面へ曲がります。ヘヴンとはパン屋さんのことで、曲がったところにある橋を渡った先に店舗らしき建物が見えました。この時は営業していたかどうか覚えていません。
橋を渡ってちょっと行くと左に曲がるところがあるので曲がって写真の道を行きます。
このような場所に突き当たるので、踏み跡に沿って歩いていきます。
すると扉がでてくるので、ここから尾根を目指します。ヤマレコでいくつかの記録を拝見した時は、この扉を見つけるのによほどの注意が必要と感じていましたが、あっさり見つかりました。ひとつ前の写真の場所まで来ることができたら、この扉も容易に見つかります。
相州アルプス南尾根を登る
尾根に乗りました。写真のように木の根っこが露出している箇所が多いですが、序盤は歩きやすいです。
木がかなり伐採されていて、尾根上は明瞭。そして本当に歩きやすいです。山なので当然登っていきますが、まだそれほど大変な登りはでてきません。
327メートルのピークで見かけました。熊の爪あとでしょうか。ちょっとビビりますね、こういうのを見ると。周り誰もいないし。
自分が登っているときは他に誰も見かけませんでしたが、あとでヤマレコを見たら僕よりも先に2名ほどここを歩かれていたようです。
さて、327メートルのピークを過ぎると、本日最初の急登が出てきます。煤ケ谷秋葉山への登りです。
この急登だけはやや鬱蒼としていましたね。ただ、林業用でしょうか、階段が作ってありましたね。
それにしても長い登りです。120~130メートルの高低差があるんですよね、先ほどの熊の爪あとの場所から。ちょっと進んでは休憩ですよもちろん。
急登がもうすぐ終わるというところでかなり開けてきて、ふと横を見ると木々が青々としていて、桜までありました。改めて春だなと思いましたね。いまぐらいの季節が歩きやすいですね。
登り切ってピークに着きました、煤ケ谷秋葉山です。
山頂を示すものは特になく、この祠があったぐらいですね。ここもほんのちょっとだけ通り過ぎたのですが、他に何もなかったので戻って撮っておいて良かった。
こんな感じで山頂は広いのですが、ほんとこれだけです。
10分も歩かず煤ケ谷高取山に着きます。ここも山頂を示すものが無く、本当にここなのかとウロウロしてしまいました。
ピンクのリボンが2つほど見えていて、ここを山頂と見なせばいいのか分かりませんが、自分の中ではここでいいかと。
取りつきの扉からここまでが大体70分ぐらいだったでしょうか。ここまでが前半といった感じです。
尾根の核心部へ
さて、いよいよ相州アルプス南尾根の核心部ともいえる場所へ向かいます。煤ケ谷高取山からは若干下ってこのような平和な道を進みます。
ただ、この奥には華厳山への登りがそびえ立っているのです。
まずはちょっとした登りに入ります。ここから奥は踏み跡がうっすら見えるものの、急斜面ぎみになってくるので若干滑りやすくなっていました。
ロープが出てきました。そして土を見てみるとザレ易い感じの土質になっています。確かにズルズルしましたが、ここはまだロープに頼らなくてもまだ大丈夫なレベル。
このロープがでてきた場所から要注意。急斜面だし、足元はザレてるし、ここはロープを頼った方がいいです。頼ると言っても全体重を任せず、一応自分の脚で踏ん張って進みます。もし滑った時のためにロープは持っておいた方がいいかと。
これはひとつ手前の写真の奥の方に見えるロープで、少しだけ登り方向に対して右側へ移動します。それから再び登ります。
この写真を撮った後、iPhoneをポケットにしまおうとしたら落としてしまって、せっかく登ってきた斜面をズルズルズルと落ちて行きました。踏み跡に沿って落ちて行って良かった。とんでもないほうにズリ落ちてしまったら大変なことになってたと思う。
ここはロープを信用しないと登れない箇所。ご覧の通り、木に捕まって登っていくことができないので完全にロープ頼りになってしまいます。それがいやなら四つん這いで頑張るしかないかも。
ロープが木のところで終わっているように見えるけど、確かその先にもあったと記憶します。そこも大変で。最後は崖みたいなところを登るので大変です。
ロープの箇所を登り切って下を見て撮影。だけどここはさっさと離れて安心したいという思いから、いまいちなアングルでした。いやぁ、結構な急登だった。
煤ケ谷高取山までは、ここ一般登山道にしてもいいんじゃねと思ってましたが、ここは階段にでもしないととても危険なので、破線ルートのままでいいんじゃないですかね。
無事、ロープ地帯を抜けました。しかし!この場所で標高が約500メートル。目指す華厳山まで距離にしたら0.5kmも無さそうですが、あと100メートルも上に登らないとならないのです。結構きつかった。
一般登山道と合流し、程なくして標高602メートルの華厳山に到着します。
ここでおにぎりを食べた後は、来た道の方面に行き、荻野高取山~発句石(ほっくいし)を経由して大平登山口へと下りていきました。
以上が相州アルプス南尾根になりますが、冒頭に書いた通りここは道標がない破線ルートです。行かれる際はそのことを承知の上で臨んでください。あと、東丹沢登山詳細図も用意してくださいね。
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