雨山峠から寄沢を下る

雨山峠

雨山峠から玄倉方面を向いている図

雨山峠から寄沢(やどりきさわ)を下っていきます。いまでは僕もここは歩き慣れている方ですが、不慣れな人にしてみたら「ヤバイ」とか「エグイ」とか、そんな場所なんじゃないかと思います。

雨山峠の前後は要注意箇所

注意書き看板

注意書き看板

寄沢~雨山峠~玄倉林道の区間は崩れやすいところが多く、歩く際には細心の注意が必要です。雨山峠にはこのような看板がありました。「道迷い事故多発!」、「経験者向きの沢沿いコースです」とでかでかと書かれていますね。さらには以下のような注意勧告も、抜粋していみましょう。

  • 雨天時の通行は危険です。
  • 沢をわたる地点に橋はありません。
  • 増水のあとは標識や目印・踏み後が流され、迷いやすくなります。
  • つねに地形図で現在位置を確認しながら歩いてください。
  • 道を見失ったら、沢を登り下りせず、位置がわかる地点まで引き返してください。

要するに「雨降ったら道が分からなくなっちゃうし、橋もないからちゃんと地図見て歩けよ、分からなくなったら引き返せよ」ってことですね。このような注意書きがあるような場所なのです、心していきましょう。僕自身7年ぶりぐらいなので。

年々道が荒れていく雨山峠付近

雨山峠からの下り

パッと見歩くところなのかという雰囲気

この谷になっているところ、ここを下っていきます。他の山道だったらここは明らかに谷で、歩くようなところには思えませんが、雨山峠から下っていくのは間違いなくここなのです。

雨山峠からの下り

橋傾いてます

さっそく橋が出てきたと思ったら、写真ではちょっと分かりづらいですがかなり傾いていて渡れません。かつてはこれを渡って奥に見える道を行ったと思われますが(自分も記憶が曖昧、7年も前のことなので)、いまはどうするかと言うと、手前にロープが見えると思いますがこれを使って右の白い岩の谷を下っていくのです。もしかしたら、ロープを用いて橋の向こう側の道に乗っかることができたかもしれませんが、実際のところはわかりません。

階段

壊れかかった階段

谷を下っていくと階段が出てきました。しかしこの有様です。左に見える階段を使ったような記憶があります。鉄パイプを伝って下りることはできます。

ここを下っていきます

本当にこんなところ下るのかって感じですね、奥の木にピンクリボンが見えるので信じるしかありません。このルートにあるピンクリボンは、ほぼ間違いなく道を示していると思っていいでしょう、僕はそう思いました。たまに「頭上危険」の意味でぶら下がっているのがありましたが・・・。

道標も傾いている

道標も傾いてしまっています。かつてはちゃんとまっすぐ立っていたと思いますが、木や石が崩れてきてこうなってしまったのでしょうね。少しずつ地形が変化していってるんですね。

凍ってる!

チョロチョロと水が流れているところもあるのですが、ご覧の通り凍っています。こんなところ歩いたらツルンと滑ること間違いなし。枯れ葉の上を歩いて回避します。それでも怖いけどね。

黄色い道標

この黄色い道標は、僕が山を始めた2010年ごろは無かったんじゃなかったかな。初めてここへ来たときはあったと記憶しているけど。黄色くしているのはやはり目立つようにですかね。寄バス停まで6.4kmですか、長いな。

宙に浮く道標

道標がワイヤーでぶら下げられていて浮いているという、結構珍しいものが見られます。ここの前にも1か所ありますが。これだけ派手なのは、これより沢下って奥に行くなという目印でもあるのでしょうか。

ここも目立つ

宙に浮く道標を過ぎると山道に入ります。ここにも色とりどりの旗。まだまだ油断はできません。

終盤は渡河の回数が増えます

足場は不安定

 

枯れ葉が多く、道も少しずつ崩れていってるのでしょうか、鎖による手すりが念入りに設置されています。こういう場では鎖を持ったほうが良いと思っています。いついきなり崩れたり、枯れ葉で足を滑らせてズルッといくか分かりませんので。

さて、伊勢沢ノ頭南東尾根、檜岳山稜と歩いてきたのが疲れたのか、脚が急に重くなって歩くのが辛くなってきました。ペースが落ちてきました。

たしか渡れなかった

下のほうに橋が見えます。しかしこの橋、確か渡れなかったとおもいます。

このロープを使った

なぜならこのロープを使って道に復帰しているのです。つまり橋の手前がどうにかなっていて、脇に下りるしかなかったのです。下りる際もロープがありました。橋は丈夫そうなんだけど、何でだったかなぁ思い出せない。

この橋は渡れた

この橋は躊躇しました、見た感じ信用できますか?橋板も結構ぐにゃぐにゃしてたし、一応板を支えるパイプがちゃんとしていたので、ゆっくりですが渡ることができました。左側の岩沿いを歩いたほうが良かったのかどうか不明です。枯れ葉が積もっていて足元が不安だったので。

お助けロープあり

ここのトラバースも不安定な場所でロープがありました。脚がくたびれていて歩くのが億劫になってきました。しかし歩かないと帰れないですからね。

コシバ沢

ここはコシバ沢というところですが、ここで僕は道をミスりました。写真左側からやってきて、写真右側の対岸にピンクリボンがあるのですが、それに気づかず沢を下り始めたのです。しばらく歩いて次のピンクリボンが見当たらないので、おかしいなと思って地図を見たら対岸から道が描かれていて、振り返ってよく見たら階段らしきものが見えて、それで間違えに気が付きました。

この前後でも道を誤りそうになったし、この後滑って転んだりと、脚が終わってからはくたびれて集中力が切れたかのような良くないことがいくつか起こりました。

なお、このコシバ沢は鍋割峠から下りてくることができる場所でもありますが、ここも慣れた人向けの道で、山と高原地図では破線で描かれていますね。

釜場平

釜場平、ベンチがあります。それにしても寄バス停までまだ5㎞もあるのかと思わされます。雨山峠から結構歩いてきたつもりだったのに、1㎞ちょっとしか減ってないとか。

大した道ではないけど

ここなんかはちょっとザレてるかなってぐらいで大したことがない道ですが、かなりくたびれていてダラダラと歩いていました。

渡河します

そんなところへ沢を渡河する場所が出てきたりします。ここはまだ狭いから跨ぐような感じで渡れますのでいいけど。

ここも渡河

左岸から右岸へ渡河します。

さらに渡河

ここは川幅が広く、石をいくつか渡るような感じでした。それにしても沢の水がきれいですね。このぐらいきれいな水の場所に住みたいぐらいです。

この後も、水は流れていないけど対岸へ渡る、しばらくしてまた渡河といった具合にくたびれた身体にはなかなか大変でした。極めつけは最後に山道を登っていくのです。過去にその山道を行かなくても沢というか河原を歩いていけば行けるところがあったと思うのですが、はっきりと覚えていないので道標に従って山道を登っていくしかありませんでした。これがまた脚にきます。

起点に到着

そして山道を下って、寄沢コースの起点となる場所へ出てきました。これであとは林道を通って朝歩いた道に出るだけ、くたびれました。

寄大橋に戻ってきました

寄大橋のゲートに着きました、あとはバス停まで歩いていけば終了です。

かつては道迷いで有名だった寄沢から雨山峠までのコースは、道標とピンクリボンを見落とさなければちゃんと行けるところではありますが、今回紹介したように雨山峠に近い部分はかなり崩れたりしているので注意が必要です。もし行かれる場合はヤマレコでもYAMAPでも、最新の情報を収集したうえで臨むのがいいでしょうね。

合計距離: 16.81 km
最高点の標高: 1175 m
最低点の標高: 282 m
累積標高(上り): 1397 m
累積標高(下り): -1398 m
総所要時間: 07:22:04
Download file: 20221224_松田町.gpx
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