丹沢:マルガヤ尾根を登ってきました

1月28日、丹沢は鍋割山方面のバリエーションルートであるマルガヤ尾根を登ってきました。前日は都心でも雪が降るんじゃないかという天気予報で、実際に都心では雪にはなりませんでしたが、気温の低さから山には雪が降ったんじゃないかという期待のもと出かけました。

マルガヤ尾根とは

電子国土より

電子国土より

マルガヤ尾根は、上の地図で示したように西山林道で二俣を経て四十八瀬川を超えたところから、鍋割山稜の「小丸(地図中の1341m地点)」のやや西側に出る尾根で、一般的な登山道ではありません。「東丹沢登山詳細図」でも熟達者向けと書かれています。

ヤマレコを見た感覚で言わせてもらうなら、月に数人歩いているかどうかって感じの尾根です。当然道標はありません。

取りつきまでのアクセスについては、上の地図を見て分かる人なら説明不要かと思います。分からない人は・・・正直オススメしない尾根なので読み流してください。

取り付きから928mポイントまで

二俣

二俣

大倉から西山林道を歩くこと約1時間、ここは二俣で、まだ取りつきには着いていません。沢を2回渡河(橋あり)してようやく取りつきに到着します。

取りつき

マルガヤ尾根取り付き

ここが取りつき地点の写真です。この日は前日が雪予報で、都心部では雨でしたが丹沢では雪となったようです。それを見越してこの日に訪れたのですが。

マルガヤ尾根序盤

マルガヤ尾根序盤

雪で踏み跡が分かりづらくて、道型っぽいところを進んでみましたが途中で行けなくなってしまいました。10分ほどうろうろして、道が分からないからやっぱりやめようかと思ったら・・・

マルガヤ尾根序盤

マルガヤ尾根序盤

取りつきに戻る途中で道を発見、最初全然違う方へ行ってました。何はともあれ見つかって良かった。

マルガヤ尾根登り始め

マルガヤ尾根登り始め

道が見つかったらあとはこれを辿って尾根に乗るだけ。そこまでは結構急登でした。いや、そのあともずっと急登だったけど。

マルガヤ尾根

尾根に乗った

尾根を進みます。最初にも書きましたが、道標の類は一切ないのでGPSと地図(僕は「ジオグラフィカ」という登山用地図アプリを使用しています)は必須です。

マルガヤ尾根

尾根上

基本的に尾根にちゃんと乗っていれば道を間違うようなことはないと思います。両端はかなりの斜面なので注意が必要です。まだこの辺りは道も分かりやすくて良いんですよ。

マルガヤ尾根

振り返ってみた

登ってきたところを振り返ってみたら、すでに相模湾が見えるような高さまで来ていました。標高850m~860mぐらいのところです。

マルガヤ尾根

木々が良い!

良い風景です。春や夏だとどんな風に見えるんでしょうね。ヒルが出そうで夏に登る気にはなりませんが・・・。

マルガヤ尾根

928mのピーク

928のピークに着きました。あっさり書いていますが結構な急登が続いて大変でした。しかしこの後に比べたら大したことはありません。目指す先はまだ奥の方に見えますね。

928mピーク以降、鍋割山稜に出るまで

マルガヤ尾根

踏み跡は動物のみ

928mのピークを過ぎると一旦ちょっとだけ下ります。この日ここを歩いたのは僕が最初のようで、人の足跡はありませんでした。あったのは動物の足跡だけです。これはシカですかね。

あとで気が付いたのですが、この足跡はその後歩く道の上で頻繁に見かけました。動物と人は同じような道を登っていくのか!?

マルガヤ尾根

ずっと登り

これから先はひたすら登ります。928mピークまでは急登と言っても時々平和な道がありましたが、ここからは稜線に出るまで登りが延々と続きます。

マルガヤ尾根

正解が分からない

この辺りになると、どこを登っていけばいいのか判断に迷います。なんとなく中央あたりに伸びているところを進めばいいんじゃねと思われるかもしれませんが、雪の下は枯れ葉が積もっていてズルっと滑るような斜面です。

マルガヤ尾根

ピンクテープを初めて見た

この尾根で最初のピンクテープを見かけたのがここでした。単純に見落としていたのか、登り始めてからここまではテープの類は一切見ていません。

もう1つ発見

その後すぐにもう1つ見つけました。標高1100mぐらいの場所です。これ以降は見なかったかな。

マルガヤ尾根

裸地に出た!

開けたところに出ました。ここがとても解放感あって景色も良く、休憩がてらしばらく佇んでいました。左に見えるのが鍋割山で、かすかにですが人の声とかも響いて聴こえてきます。結構遠いのに聴こえるもんだなと思ったほどです。

マルガヤ尾根

こんな景色も

ちょっと斜め後ろを見るとこんな景色が見えます。その手前に見える尾根が鍋割山へ行く道ですかね。太陽も当たってとても心地よい時間でした。

マルガヤ尾根

あとちょっとの登りがとてもキツかった

残りの登りが急登で脚がなかなか前に進みません。くたびれたのはもちろんのこと、チェーンスパイクに雪がくっついて固まってしまい、厚底ブーツのようになってしまったり、雪の下の枯れ葉でズルズルと滑ったり、思うように進まないのです。

マルガヤ尾根

富士山見えず

そしてこんなに晴れているのに、富士山にだけ雲がかかっていて隠れているし。この日はいちども姿を見ることはありませんでした。

鍋割山稜

鍋割山稜と合流

取り付きから2時間半弱を費やして、ようやく鍋割山稜と合流することができました。最後は本当にきつかった。ここまで来られて安心しました。

この後は塔ノ岳へ行き、大倉へ下山しました。塔ノ岳を含む記録はヤマレコに載せているので、そちらをご覧ください。

山行記録: マルガヤ尾根から塔ノ岳
2023年01月28日(日帰り) 丹沢, 積雪期ピークハント/縦走 / hiroumiの山行記録

雪の丹沢を歩いたのは5,6年ぶりだったので、大変だったという気持ちより大いに楽しんだという気持ちのほうが大きいです。だけどこの後雪がくっつくという理由でチェーンスパイクを外したら、小丸辺りでちょっとした段差でツルンと滑って盛大にこけました。しかも2回も。気を付けないとですね。

最後に

バリエーションルートの尾根を行くのであれば、僕は「登り」から入るようにしています。マルガヤ尾根も、他の尾根もですが、バリエーションルートだけに道は整備されていません。そんな中で初めてが下りだと、想像以上の急下りの場所があったりして危険度が高いからです。ましてや今回のように雪があるときはなおさらですね。

もしマルガヤ尾根にトライするのであれば、登りで歩いてみてください。

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